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  • 執筆者の写真compactagri

種や苗の選び方!よい種、よい苗を選びましょう

更新日:2021年8月23日


育てたい野菜が決まったら、種や苗の準備です!ほとんどの方は園芸店やホームセンターの園芸コーナーへ種や苗を選びに行くと思いますが、色々なメーカーからたくさんの品種の種が販売されていて、初心者の方はどれを選んだらいいのか悩んでしまいますよね。野菜づくりを成功させるには、「よい種・よい苗」を選ぶことがとっても重要!でも、一言で「よい種・よい苗」と言っても、栽培する季節やその土地の気候によっても変わってきます。今回は種や苗、種イモの選び方についてご紹介していきます!


種の選び方

◉種袋をチェック!

種コーナーには野菜の種がズラっと並んでいます。育てたい野菜の種袋を見つけたら、種袋の裏面をチェックしましょう。品種の特徴、日本の気候区分、気候区分ごとの栽培カレンダー、栽培方法などの情報が記載されています。自分の住んでいる地域では、その種のまき時がいつ頃なのかを確認しましょう。同じ野菜でも品種によっては、種のまき時も多少変わってきます。下の写真は一般的な種袋です。この袋を例に、どんな風に種の情報を読み取れるのか見ていきましょう!

【品種の特徴】

同じ野菜でも品種によって味や食感、サイズなど様々です。その品種の特徴が記載されています。好みに合う品種の種を選びましょう。


【栽培適期】

・私の住んでいる地域は日本地図で見るとオレンジ色の地域→温暖地

・栽培カレンダーで温暖地の栽培適期を確認すると下記が読み取れます

 種まき:1月下旬〜3月中旬 7月中旬〜8月中旬

 苗植付:3月中旬〜4月下旬 8月中旬〜9月下旬

 収穫:4月下旬〜6月中旬 10月中旬〜12月下旬


【発芽率と有効期限】

・発芽率は80%以上

・有効期限は2021年5月末日まで

と記載があります。有効期限は、記載されている発芽率を種苗会社が保証できると考えている期限です。種苗会社によっては、採種年月日が記載されているものもあります。その場合は新しい日付を選ぶと間違いがないですね。


【栽培方法】

種まき〜育苗〜苗の植付け、栽培管理、収穫まで栽培方法が詳しく記載されています。

ここの部分は、詳しく記載されている場合、簡単な記載のみの場合など様々。必要に応じて、自分で調べながら栽培していきましょう。


上記の情報を読み取りながら、下記をポイントに種を選びましょう!

①自分の住んでいる地域の気候に合っている

②種まき予定の時期に栽培適期が合っている

③味や食感、サイズなど自分の好みに合っている

④耐病性がある、育て野菜など(特に初心者の方)


◉早生、中生、晩生とは?

種袋には「早生種」「中生種」「晩生種」「極早生」「中晩生」などと記載されているものが多くあります。

これは作物の栽培期間の長短を基準とした性質を元に分類されたもので、


早生:収穫までの日数が短い

晩生:収穫までの日数が長い

中生:収穫までの日数が早生と晩生の中間くらい


という風に分類されます。


極早生は早生よりもさらに短い期間で収穫でき、中晩生は中生と晩生の中間くらいの栽培期間になるものです。

例えばホウレン草の場合、早生種は30〜40日、中生50日〜60日、晩生はそれ以上かかります(ホウレン草は極早生や早生がメインで中生や晩生はほぼ無いので例えば…の話です)。栽培期間が短い方が、病気や害虫被害に晒される期間が少ないので、初心者は早生種からスタートすると、失敗しづらく安心です。


◉ペレット種子とは?

種まきの作業をしやすいように、種子を天然素材などで出来た粉でコーティングし、丸い粒状に成型したものです。種子をペレット状にすることで種が均一サイズとなり、機械を使った種まきも可能になります。また、手でまく際も非常にまきやすく作業効率が上がります。ペレット種子の他にも、種まき効率を上げるための加工はたくさんあります。真っ直ぐかつ同じ深さでの種まきを可能にするために、水溶性のテープに種が等間隔で封入された「シーダーテープ種子」も有名です。


◉F1種、固定種とは?

種にはF1種と固定種という種類があり、種苗メーカーで販売されている種は栽培しやすいように品種改良されたF1種がほとんどです。F1種と固定種の違いをご存知の方は少ないと思うので、どういう違いがあるのかご紹介しておきます。


【F1種】

F1種(交配種)とは、味や収穫量、大きさ、耐病性を高めるために、人間が人工的に掛け合わせたもの。F1=first filial generationの略で「一代雑種」や「ハイブリッド」とも呼ばれます。メンデルが発見した「優劣の法則」を利用した技術。その品種の特性は一代限りで、種を採ってまいても同じ形質の野菜にはなりません。F1種から採取した種は色々な形質を持っているため、自家採取は難しくなります。


【固定種】

育てた野菜から種を採って、その種から野菜を育てるという自家採取を代々繰り返した野菜。親から子、子から孫へと代々同じ形質が受け継がれていき、味や形などの形質が安定した野菜が育ちます。京野菜や加賀野菜などが有名で、昔から全国各地で守られている伝統野菜などが固定種になります。固定種は自然淘汰で生まれた種と、優良株を選び種を採る母本選抜から生まれた種があります。


どちらが良い、悪いというものではなく、それぞれにメリットとデメリットがあります。F1種は耐病性や収穫量が優れているメリットがあるので、初心者の方はF1種からスタートすると栽培しやすいかと思います。


苗の選び方

種からまいて育苗するのは成長が見られて楽しいのですが、時間や手間はかかります。その点、苗からスタートするとその手間と時間が省け、手軽にスタート出来ます。トマト、ナス、ピーマン、白菜、キャベツ、ブロッコリー、玉ねぎなどは苗から育てると失敗しづらくおすすめです。


◉苗の購入や植え付けのタイミングをしっかり見極める

ホームセンターや園芸店の店頭に苗が並び始めると、その時が植付け時期だと思ってしまいいがちですが、必ずしもそうではありません!苗を売り始める時期は年々早くなっていて、販売していても植付けにはまだ早い場合もあります。逆に売れ残っている苗で植付けには遅い場合もあります。野菜ごとに植付けに適した気温があるので、事前にその気温を調べて適した時期なのか見極めて苗の購入、植付けをしましょう。


◉苗を購入する際のチェックポイント

・ポットの底から根が出てしまっていないか?

・土の表面に根が浮き上がってしまっていないか?

・下葉が黄色くなっていないか?

・葉に虫食いや病気の兆候などがないか?

 (黄色や茶色、白い粉が吹いている、など)

・葉の裏にアブラムシがついていないか?


残念ながら植付けに不向きな小さく貧弱な苗が売られているケースも多いです。こういった生育不良の苗は、その後十分な生長や収穫を望むことは難しくなります。栽培に適した時期に、しっかりとした苗を選び、植付けることがとても大切です。ポイントを押さえて、しっかり苗を選んでいきましょう。





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