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  • 執筆者の写真compactagri

子どもも大好き!甘くて美味しいスナップえんどうの栽培

更新日:2021年8月23日


食卓でおなじみの「スナップえんどう」。皮ごとポリポリと食べられ、爽やかな甘味と食感がとっても美味しい初夏の野菜ですね。「えんどう豆」は大きく分けて3種類。未熟なさやを食べる「さやえんどう」、実と皮を大きくしさやごと食べる「スナップえんどう」、グリーンピースを食べる「実えんどう」です。えんどう豆の歴史はとても古く、古代エジプト時代にすでに栽培されていたという記録があります。日本に伝わったのは江戸時代で、良く食されるようになったのは明治時代からでした。花の色は白と赤の2種、つるが伸びる「つるあり種」とつるが伸びない「つるなし種」があります。つるあり種の方が収穫期間が長い為、栽培管理をしっかりすれば収穫量も多くなります。スナップえんどうは支柱を立ててあげればプランターや鉢植えでの栽培も可能です。採りたてをサッと茹でれば食卓を彩る一品に!今回は美味しく栄養いっぱいのスナップえんどうの栽培についてご紹介していきます。



スナップえんどうの栄養価

スナップえんどうは栄養豊富な緑黄色野菜で、βカロチン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB1などの栄養素が含まれます。βカロチンは他の緑黄色野菜に比べると低めですが、βカロチンの抗酸化作用を助けるビタミンCが豊富なのでβカロチンを効果的に利用出来る野菜です。ビタミンCは皮膚の健康を保ったり、免疫力UPの為にも無くてならない栄養素です。また、食物繊維が多く腸内環境を整えてくれます。

スナップえんどうの栽培適期(種まき〜収穫まで)

スナップえんどうは冷涼な気温を好みます。秋が深まり気温が低くなってきた頃に種播きをし、春に収穫するのが一般的です。苗は低温に強く4~7℃の低温に耐えますが、株が大きくなると耐寒性が無くなる為、早まきには注意が必要です。種播きから6ヶ月程で収穫時期を迎えます。発芽適温20℃前後、生育適温は15〜20℃前後です。


◉種まき

10月中旬〜11月下旬

◉収穫

月上旬〜6月下旬


スナップえんどうの栽培方法

◉土作り

スナップえんどうは土作りがとても大切。特に露地栽培の際は気をつけましょう。酸性土壌に弱いので、種播きの2週間程前に土壌に苦土石灰をまいて耕して中和しておきます。また、連作を嫌う為、えんどう豆の栽培を最低でも3〜4年はしていない場所を選んで下さい。過湿に弱いので畝は高め(10〜20㎝)に作り水はけを良くします。プランターや鉢植えの場合は野菜栽培用の培養土を選べば問題ありません。


◉種まき

株間を20〜30㎝程取って、一箇所に4〜5粒の点まきにしていきます。露地栽培、プランター栽培で、それぞれ下記の播き方がおすすめです。


*露地 畝幅を120㎝で株間を30㎝程取って2条の点まき(畝幅を狭くして1条でも可)

*プランター 25L以上のサイズがおすすめ。株間を多めに取って2〜3箇所に点まき


土に直径7〜8㎝×深さ3㎝の凹みを作り、その凹みに種がくっつかないようにまいていきます。凹みはビール瓶などの底を土に押し当てると簡単に作れます。まき終えたら上に2㎝ほど土をかぶせて優しく押さえ、水やりをたっぷりします。えんどう豆の種は種まき後に鳥に狙われやすい為、防虫ネットを張ったり寒冷紗や不織布を被せて保護すると良いでしょう。


※注意※

早まきで苗がかなり育った状態だと耐寒性が落ちて上手く越冬できず、凍害などを受けやすくなります。草丈10㎝ほどで越冬するのがベストなので、地域の気温などに合わせてタイミング良く種まきするようにしましょう。


◉発芽〜間引き

種まきから5日ほどで発芽します。本葉が3枚ほど出てきたら、育ちの良い株を2つ残して間引きます。


◉発芽後の栽培管理

【水やり】

プランター栽培の場合は土が乾燥しない程度に水やりをします。地植えの場合はそこまで神経質になる必要はありません。過湿を大変嫌うので、水やりのし過ぎには注意して下さい。


【追肥】

収穫が終わるまで定期的な追肥が必要になります。肥料を株元から10㎝ほど離れたところにパラパラとまき、土と軽く混ぜ合わせて株元に土寄せしていきます。

1回目:種まきから1ヶ月後

2回目:開花の1ヶ月前

3回目:1ヶ月後

その後:収穫が終わるまで1ヶ月に1回の追肥を繰り返す


【防寒対策】

株元に藁や刈った草などを敷いておくと防寒や霜対策になります。不織布をかけてあげても良いでしょう。


【支柱を立てる】

草丈が20㎝ほどになったら支柱を立て、成長をサポートしていきます。露地栽培で1条の場合は直立式、2条の場合は合掌式が向いています。プランター栽培の場合は3本ほどの支柱を等間隔で立てます。支柱にネットをつけてつるを誘引していきますが、ネットを張らなくても支柱間に麻紐などを渡らせることで代用出来ます。


【病害対策】

過湿をとても嫌う為、水はけが悪いと立枯病にかかることがあります。露地栽培では水はけを良くするためにも、畝の高さを15〜20㎝くらいにすることをおすすめします。また、えんどう豆はうどんこ病の被害が多いです。うどんこ病はカビが原因の病気なので、風通しを良くしてあげることが大事です。つるが成長して混み合ってきたら、きちんと製枝をして風通しと日当たりを良くするように心がけます。


◉収穫

〈POINT〉 収穫は適期に 種まきから6ヶ月程度経つと収穫期に入ります。開花後おおよそ25日後くらいが収穫のタイミングで、これ以上すぎると固くなってしまいます。実がぷっくりと十分に膨らんで、さやが鮮やかな緑色をしているものからハサミや手で切り取って収穫します。収穫時期が終わるまで適宜追肥などや製枝などの栽培管理をしっかり行って行けば、3ヶ月ほど長く収穫を楽しめます。


以上がスナップえんどうの種まきから収穫までのポイントです。なんと言っても長期間収穫を楽しめるので、お得感もあって家庭菜園にとってもおすすめの野菜です。収穫はお子さんでも簡単に出来るので、家族で栽培から収穫まで楽しめますよ。プランター栽培も出来ますので是非チャレンジしてみて下さい!










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