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  • 執筆者の写真compactagri

土づくりに必要な「苦土石灰」。その効果や使い方は?

更新日:2021年8月23日


土づくりについて調べていると「苦土石灰(くどせっかい)」という資材の名前がよく出てきます。私は野菜栽培を始めた時、初めてこの資材について知りました。酸性に傾いた土壌を中和するために使いますが、良くわからないままに調べた通り使っている方も多いのではないでしょうか。苦土石灰とはどんな物質でどんな効果があり、どんな風に使うのか…成分や使い方などを知っていれば家庭菜園の幅も広がり野菜栽培もより楽しくなります。今回は初めて野菜栽培を始める方にもわかりやすく、苦土石灰の効果、使い方などについてご紹介していきます。


苦土石灰ってなに?その成分は?

苦土石灰はマグネシウムとカルシウムのことで、「苦土」はマグネシウム、「石灰」はカルシウムのことを指します。原料はドロマイトという岩石で、これを細かく粉状にしたものが苦土石灰として販売されています。主成分は炭酸マグネシウムと炭酸カルシウムです。

苦土石灰にはどんな効果があるの?

苦土石灰は強いアルカリ性の資材で、土壌に混ぜることで酸性に傾いた土壌を中和する効果があります。また、炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムが主成分となっていますので、栄養補給する際にも使用します。カルシウムやマグネシウムは植物の根を強くし、葉の色つやを改善し枯れや萎れを防止する効果があります。苦土石灰を上手に使い土壌をアルカリ性に傾けることで、植物の成長を助ける効果もあります。植物の多くは中性から弱アルカリ性のph値を好みますが、日本は酸性雨の影響で土壌が酸性に傾きがち。そこで、苦土石灰を利用して土壌を中和していくことがとても大切になります。

苦土石灰の使用量

植物の種類によって生育に適したph値は違いますが、一般的な使用量は1㎡あたり100g、コンテナ栽培などをする場合には土1Kgあたり1.5gが目安です。この量を混ぜると土は少しアルカリ性に傾き、ph値は約0.5上がります。事前に栽培する植物に適したph値をインターネットなどで調べておくと、育てたい植物にマッチした土づくりが出来ますね。また、正確に土づくりをする必要がある場合は、市販の測定器を使って土のph値を調べてから一般的な量を参考にしつつ混ぜる量を調整していきます。

苦土石灰の具体的な使い方

適量の苦土石灰を土にまき、鍬やスコップで耕し土とよく混ぜ合わせます。粉末状の苦土石灰は風の強い日だと飛んでしまうので注意しましょう。その後は苦土石灰が土に馴染むのを待ち(おおよそ2〜3週間)、種まきや苗の植え付けをして下さい。種まき予定日から逆算して2週間前までに苦土石灰をまきましょう。また、種まきの土づくり以外にも、植物の葉が枯れてきたり萎れてきた時などに苦土石灰を土に混ぜて土壌のph値を中和してみて下さい。


まとめポイント3つ

①苦土石灰の散布は種まきや植え付け予定日の2週間前までに!

 苦土石灰は土に馴染むまで2〜3週間かかります。

②風の強い日の散布は注意!

 粉末状の苦土石灰は風で飛んでしまいます。粒状の苦土石灰は飛びづらくおすすめです。

③まき過ぎ注意!

 適量を超えて散布すると土壌がアルカリ性に強く傾いてしまいます。


苦土石灰の効果や正しいまき方についてご紹介しました。ポイントを押さえて苦土石灰を正しく使い、元気で美味しい野菜栽培を育てていきましょう!

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