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  • 執筆者の写真compactagri

体をポカポカにする香味野菜♪ショウガの栽培

更新日:2021年8月23日


古代より世界の温暖な地域で栽培されてきたショウガは、スパイスはもちろん薬用としても親しまれてきました。原産地はインドネシアを中心とする熱帯アジアです。日本でも古くから栽培されてきて、魚や肉料理の臭み消し、薬味、ショウガ湯など、私たち食生活に欠かせない香味野菜です。また、古代中国では漢方薬としても使われきました。体をポカポカと温めてくれたり、咳を鎮めたてくれたりするので、寒い季節や風邪の初期症状の時にショウガはとってもおすすめです。ショウガは収穫時期をずらすことで「葉ショウガ」「新ショウガ」「ひねショウガ」と、色々な大きさと味を楽しむことが出来ます。


◉葉ショウガ 7月下旬頃に収穫

◉新ショウガ 秋が深まる10月〜11月中旬に収穫

◉ひねショウガ 新ショウガを数ヶ月間保管→薬味なる繊維質で辛みの強いひねショウガに


病害虫の被害が比較的少なく、あまり手もかからないため初心者の方にも栽培しやすい野菜です。今回はショウガの苗付けから収穫までをご紹介していきます!


ショウガの栄養価

ショウガは古くから薬として使われおり、体に良い成分が豊富に含まれています。ショウガ特有の香りはシネオールという成分が元になっていて、食欲増進の働きがあり、疲労回復や夏バテの解消、解毒や消炎作用があると言われています。また、ショウガの辛み成分はジンゲロール、ショウガオールが元になっていて、これらには強い殺菌作用があります。ショウガオールには血行促進や体を温める働きもあり、新陳代謝が活発になり発汗作用も高めてくれます。冬にショウガを食べるとポカポカと体が温まり、解毒や消炎作用もあるので風邪予防にもなりますね。

ショウガの栽培適期(作付け〜収穫まで)

4月下旬から梅雨前までに作付けし、葉ショウガは7月下旬〜、新ショウガ(根ショウガ)は10月下旬〜収穫時期となります。低温では生育しない為、しっかり暖かくなってから作付けしましょう。生育適温は25〜30℃前後、作付けに適した地温は15℃前後です。


◉作付け

4月下旬〜5月下旬

◉収穫

・葉ショウガ 7月下旬〜8月下旬

・新ショウガ(根ショウガ) 10月下旬〜11月中旬


ショウガの栽培方法

◉土作り

作付けの2週間程前に苦土石灰と堆肥をまいて30㎝程の深さで良く耕し、その後、植え付けの1週間前に肥料をまいて再度よく耕します。

※プランター栽培の場合は野菜用の培養土を使います。プランターのサイズは幅65㎝×深さ25㎝がおすすめです。


◉畝作り 

畝幅30㎝、高さ20㎝で畝を立てます。

※株間は30㎝、1片の種ショウガから2〜3芽出るイメージです。


◉作付け

種ショウガを準備します。種ショウガは作付け時期の4月頃から、ホームセンターやネットなどで販売開始されます。品種によって辛みや塊茎(かいけい)の大きさが違います。別品種を用意して栽培し比べてみるのも楽しいかもしれませんね。購入した種ショウガを1片が50gほどになるように手で割ります。ショウガは丸くポコンと突起した部分から芽が出ます。1片から2〜3芽出るように、1片あたりの突起が2〜3個になるよう分割していきましょう。畝に株間30㎝で深さ15㎝ほどの穴を掘り、分割した種ショウガを芽が上になるようにして植え付けます。種ショウガの上に土を盛って、手でしっかりと押さえます。植え付けが終わったら、たっぷりと水やりをして下さい。


◉発芽後の栽培管理

【水やり】

ショウガは多湿を好む為、土が乾燥しないようにしっかりと水やりをして下さい。畝に藁マルチをすると、土壌の乾燥を防げておすすめです。


【追肥と土寄せ】

追肥と土寄せをセットで行います。作付けから1ヶ月に1回を目安に行いましょう。肥料を株元にパラパラとまき、土と混ぜて株元の根が隠れるように土寄せしていきます。


【病害虫対策】

ネキリムシの被害にあいやすく、作付け間もない株元をかじり、切り倒されてしまうことがあります。作付け時にネキリエースなどの農薬をまいて対策すると安心です。


◉収穫

収穫時期によって、色々なショウガが楽しめます。好みによって楽しみましょう!

・葉ショウガ 

 7月下旬〜8月下旬頃、葉が7〜8枚で葉つきのまま収穫します。

・新ショウガ(根ショウガ)

 10月下旬〜11月中旬頃、葉先が黄色く枯れてきます。

 根が十分に大きくなり、瑞々しい新ショウガ(根ショウガ)を収穫します。

 新ショウガの下に種ショウガもついてきますが、こちらも食べられます。


根を傷つけないように株元をスコップなどで優しく掘り起こして収穫します。


◉貯蔵してひねショウガに

新ショウガを数ヶ月間保管して寝かせると、普段スーパーなどで見かける薬味として使うひねショウガになります。ひねショウガは固く繊維質で辛みも強くなり、薬味に最適です。2ヶ月以上寝かせるとひねショウガになります。日陰で風通しの良い場所で寝かせましょう。


以上、ショウガの作付けから収穫、そして保管までのポイントをご紹介しました。収穫時期によって色々な味を楽しめるショウガ。初夏〜夏には葉ショウガや新ショウガとして爽やかな味わいを楽しみ、寒い冬には寝かしたひねショウガを食べて寒さ知らずのポカポカ体を作って下さい!プランター栽培もできるので、ぜひチャレンジしてみて下さいね。



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