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種のまき方を知ろう。コツを押さえれば発芽率UPも!

  • 執筆者の写真: compactagri
    compactagri
  • 2020年10月5日
  • 読了時間: 4分

更新日:2021年8月23日


「種まきの仕方は?」と聞かれて…「そんなの簡単!土にちょっと凹みを作って種をまいて土をかぶせて水やりをするだけ」と思う方が多いのではないでしょうか。間違いではないのですが実は種まきの奥は深く、野菜の種類によってまき方を間違えると全く発芽しない事もあります。作物ごとに適した種まきの方法がありますので、そのポイントをしっかり押さえる事で発芽率をアップさせ、上手に元気な苗を育てていきましょう。今回は種まきの方法やコツを説明していきます。


メインの種まき方法3種類

種まきの方法は大きく分けて3種類。「筋まき」「点まき」「ばらまき」です。

野菜の種類ごとに適したまき方があり、種袋の裏面にも記載されている事が多いので参考にしながらまきましょう。


◉筋まき

筋に沿って種まきをします。支柱や細長い棒、厚さ1㎝程度の板などを地面に押しあてて筋を付けます。深さの目安は1㎝ほど。列状の溝を作ったら、その溝に等間隔で種まきをしていきます。筋まきに適した野菜はキャベツ、カブ、レタス、小松菜やほうれん草など菜っ葉類、ニンジンなどです。筋の深さや条間は野菜により異なりますが、大体が1㎝間隔で一粒ずつまいていきます。まき終えたらその上に5㎜〜1㎝ほど優しく土をかけて軽くおさえ土と馴染ませます。(野菜の種類によっては覆土を薄くする場合もありますので種の性質に合わせて下さい)最後に上から優しく水やりをして終了です。勢いよく水やりをすると種が流れてしまい、筋まきの意味がなくなってしまうので注意しましょう。


◉点まき

直径10㎝ほどの凹みに種を数粒ずつ等間隔にまきます。10㎝径の容器やペットボトルの底を土に押しあてて凹みを作ります。深さの目安は1㎝ほど。その凹みに3〜4粒ずつ等間隔を開けてまきます。その後の覆土と水やりについては筋まきと同様です。点まきに適した野菜はトウモロコシ、枝豆、インゲン豆、エンドウ豆、タマネギ、白菜など。


◉ばらまき

土に直接種をばらまきます。好光性種子(発芽に光が必要な種子)の場合は土の上に種をふりまくだけで終了です。嫌光性種子(光によって発芽が抑制される種子)の場合は、ばらまきをした後に1㎝ほどの土をかぶせます。種まき後は上から優しく水やりをします。玉ねぎ、ねぎ、ほうれん草、春菊、ニンジンなどでばらまきをする事があります。ばらまきのメリットは種まきの簡単さで、一度にたくさんの種まきが出来ることです。但し、大量に発芽した場合は間引きの労力が増えてしまいます。育苗間もない時期で収穫出来るベビーリーフなどのような作物であれば問題ありませんが、栽培期間が長い作物には個人的にはあまりおすすめしません。


種の性質を知ろう

◉好光性種子(こうこうせいしゅし)

好光性種子とは発芽に光が必要な種子のことです。代表的な野菜はニンジン、バジル、小松菜、白菜、シソなど。種まき後に厚く覆土してしまうと日光不足で発芽しないため、ごく薄く覆土するか、溝や凹みを作らず直接土の上に種をまき、その上に手でパラパラと土をかける程度にします。水やり、日当たり、気温などが問題ない状態で1週間程度経過しても発芽しない場合は種のまき直しをした方が良いでしょう。


◉嫌光性種子(けんこうせいしゅし)

嫌光性種子とは光によって発芽が抑制される種子のことです。代表的な野菜はかぼちゃ、トマト、ピーマン、メロン、スイカ、ウリ科植物、玉ねぎ、ニラ、ナス、大豆など。種まき後の覆土が薄いと発芽に悪影響を与えるため、嫌光性種子は種の直径の2~3倍の深さに植えるようにしましょう。


種まきがうまくいかない…その理由は?

◉種まき後に芽が出ない

・発芽適温ではなかった(温度が高い、低い)

 種袋の表記などを確認し発芽適温を調べましょう。

 適温より高過ぎても低過ぎても発芽が悪くなります。適温に合わせまき直しを!

・土の乾燥

 種まき後に水やりが十分でないと発芽しづらくなります。発芽までは水やりに注意を!


◉発芽後の成長が遅い

・日照不足

 一番多い原因です。日当たりの良い場所を選んで栽培しましょう。

 プランターなど位置を移せる場合は移しましょう。

・土壌の栄養不足

 庭土などをそのまま使っていませんか?栽培用土や肥料を混ぜて栄養豊富な土づくりを!

・土の乾燥

 プランター栽培は水やりに注意して土が乾燥しないように気をつけましょう!


種まきまとめ

・野菜の種類によって「筋まき」「点まき」「ばらまき」の中から適したまき方を選択

・長期間栽培する野菜に「ばらまき」は選択しない

・種袋の表示をしっかり確認して発芽適温に合わせて種まきをしましょう

・好光性種子、嫌光性種子を把握して、覆土に注意しましょう。

・種まき後の水やりに注意しましょう


コツをつかめば種からも野菜栽培を楽しめます!自分でまいた種が発芽して成長し、収穫出来るのは本当に楽しくお子様にとっては素晴らしい体験です。ぜひご家族でもチャレンジしてみて下さい!

 
 
 

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